アジア人の加齢黄斑変性症（AMD）の罹患率が予想以上であることが研究により判明

Issue: August 2010

アジア人の加齢黄斑変性症の罹患率に関する一般的な仮説とは対照的に、メタ分析によりアジア人の罹患リスクは白色人種と同等であるという結論に達しました。

アジアの4人種の加齢黄斑変性症の罹患率を報告した9つの研究を検討したところ、川崎氏と彼の研究チームは40才から70才の個人の6.8%が早期疾患の有病状態であり、後期疾患の罹患率は0.56%であることを発見しました。主に白色人種に焦点を合わせて人口に基づき調査した統合分析によると、早期疾患の罹患率は8.8%、後期疾患の罹患率は0.59%でした。

この研究によると、アジア人種と白色人種の違いは60才から79才の個人において統計的に明らかであるが、60才以下または80才以上には見られませんでした。研究執筆者は、40才から79才においては有病率は似通っていると記述しています。

アジア人男性の有病率（18.6%）は白人男性の有病率（10.1%）より高く、アジア人女性の有病率（2.6%）は白人女性の有病率（19.1%）より低いことが示されています。ただし、男性と女性の両方において95%信頼区間で重複しており、違いは統計的には明らかではありませんでした。 – by Bryan Bechtel記

Reference:

Kawasaki R, Yasuda M, Song SJ, et al. The prevalence of age-related macular degeneration in Asians: A systematic review and meta-analysis. Ophthalmology. 2010;117(5):921-927.